写真

かつて200万都市に住んでいたころ
台風というものは
多少雨風が強くなるだけで
あとはコンクリートの屋根の上を,ただ

過ぎていくだけの
遠い存在だった

この街で,台風というものは
海の唸りが街にまで響いて
雨風は家屋を叩き揺する

かなり怖い存在である
終わり