1Q84 Book3を読んだ。感想。


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今日、Amazonから「1Q84 Book3」が届いた。
早速読んだ。割と急いで読んでしまったから、見落としているようなところも多いかもしれないが、ともかく、読んだ。
最初、帯に「更に深く、森の奥へ」と書いてあるのを見て「村上さん、またそのネタですか?」と思った。「海辺のカフカ」や「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」のように森が出てくるのか。でも、それは違った。比喩としての森だ。
Book1、Book2と違って「牛河のライン」が出てくるが、これがスリリングでなかなか面白い。
「この本の言いたいことを一言でまとめる」のは乱暴すぎると思うけれど、それでもあえて、「私なりに受け止めたメッセージのようなもの」を記す。
それは、「自ら選んだ世界であれ、そうでない世界であれ、私たちは生まれて来た世界の現実を精一杯受け止めて生きて行くほかないのだ、それが例え、あたかも現実でなく思えるような世界になってしまっていたとしても。」というものだ。
それは、とても厳しいメッセージでもあるけれど、私たちの心を温めてくれるメッセージでもあるように思う。
あと、余談ながら、この本を読む前に、(あるいは後でもいいけれど、)「海辺のカフカ」を読んでおくと、結構共通している部分があって面白い。「村上さんまたそのネタですか?」と突っ込みたくなってしまう。「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」も、村上さんの小説の雰囲気に馴染むためには、読んでおくと有効かもしれない。