夢の中で、そこは京都だった。
京都の込み入った路地を曲がって行くと、裏手からその不動産屋に入った。そこは不動産屋なのだが、和風建築の3階建てで、1階には2つのカフェが入居していた。
不動産屋は「神田」という名前の不動産屋で、その中にカフェがあるなんて「凄いじゃん、神田珈琲園みたいじゃん」と驚いた。
カフェのうち、通りに面した1件はオープンスタイルで、明るい感じだった。
その隣にあるのは、細長いカウンターだけのカフェで、いかにも美味しそうな珈琲を出しそうな雰囲気のある、白熱電球に照らし出されたカフェだった。
(私は時々、「とても美味しい珈琲を出すカフェ」の夢を見る。)
不動産屋には三階があり、そこは何か不思議な宗教施設になっているとのことだった。そこで、一緒にいたひなと、ひなの友人のりえさんが、突然階段を駆け上って3階に向かって行った。私も後を追いかけて行った。
ひなとりえさんは、3階の屋根裏にある太い鴨居からぶら下がっている数本の紐を見つけて、それにぶら下がって、ぶらんぶらんと、ぶらんこのように遊び始めた。すると、バーンという大音響がしてブランコが樽のようなものにぶつかり、3階から樽が落ちて行った。
そうしたら頭つるつるで袈裟を着たお坊さんがやってきて大いに怒っていた。そういうことをすると大変なバチがあたるということだった。
やがて巫女さん(ここはお寺?神社?よくわからない)がやってきて私たちを1階に案内し、すると1階にはいつの間にかおみくじ売り場のようになっていて、おみくじの箱に「七十日間ステーキを食べてはならない」「七十万日間さいころステーキを食べてはならない」「七ヶ月間焼き肉を食べてはならない」と書いてあった。どうやらそれが「バチ」らしかった。
だが、それだけでは済まなくて、その宗教施設が運営している、病気の人を助ける施設のようなところで、ひなとりえさんは働かなくてはならないという。
そんな無茶苦茶な、と、私はひなを助け出そうとするが、人並みがわらわらと涌き出して来て、私は不動産屋(宗教施設?)の外に押し出されてしまう。
するとそこでは京都の祇園祭をやっていて、足の踏み場もないほど通りが混んでいて(そういえば祇園祭の山鉾はなかったが、なぜかそれは祇園祭ということになっていたのだ)、私はその上をクロールで泳ぐように空を飛びながら浮かんでいるのだが、どんどん不動産屋から遠くに押し流されてしまう。
やがて気がつくと私は阪急嵐山駅の近くまで来てしまっていて(そもそも祇園祭は嵐山ではやらない)、そういえば阪急嵐山線には710系が走っているななどと思いながら(今は6300系でしょう!いつの話だ!)、何とかしてひなを助けに戻ろうとするのだが、こんどは人並みに加えて近所の川が氾濫しはじめて、ますます私は押し流されてしまう。私は通りの家々の軒を掴みながら、空中を泳ぎつつ、なんとかして不動産屋を目指そうとする。すると右の横腹に激痛が走り、よく見るとブリキ板をネジ止めした横腹がはがれそうになっていて、これは母屋で飼っている猫の「くま」が悪いことをしているのだと、私は察知する・・・
・・・というところで目が覚めた。
薬を変えたせいか、支離滅裂な夢をみることが多い。