ここ数日、Perfumeの「Complete Best」を聞き直している。
Perfumeメジャーデビュー初期、ポリリズムでブレイクするより少し前のPerfumeのシングル集。
これを買って聞いた時、「これは失敗した」と思った。
安っぽすぎるアイドル路線。聞くに堪えない退屈感。
リニアモーターガールなど、もう、人を馬鹿にしているんじゃないかと思えるほどのおちゃらけソングに聴こえた。
とりあえずPerfume10代の苦労の軌跡として、歴史的価値しかないのではないかとさえ思った。
おまけのDVDがこれまた、涙が出るほどチープな映像で、後にLove the worldで衝撃的なPVを出すグループが、これですかぁ?世の中には本当に「化ける」という現象があるのねえ・・・と思っていた。
という訳で、Perfumeを聞くと行っても、もっぱら「GAME」「Love the world」「Dream fighter」を繰り返して聞いていたのだけれど、最近、何となく「Complete Best」を聞き直してみて、いや、これは案外いいのではないか?と思い始めた。
確かにチープな感じの音になっている。マカロニやBaby cruising loveあたりから、何かがぐっとグレードアップしている感じはする。
しかし、改めて聞き直してみて、後の曲と比較するのではなく、過去の曲は過去の曲として聞いてみると、やっぱりこれはこれで面白いのではないかと思い始めた。
人を馬鹿にしているとさえ思えた「リニアモーターガール」が、今、これはこれで面白い曲じゃないかと聴こえる。
「引力」なんか、エフェクトバリバリで始まり、リズム感もあって楽しい。
私の中で何かが変わったのかもしれない。Perfumeを繰り返し繰り返し繰り返すこのポリリズムのように聞き続けているうちに。