君の名は。がなぜあのエンディングなのかというと、ノルウェイの森の直子の呪い、多分。


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君の名は。を見て、なんか村上春樹の匂いがするなあと思っていたら、wikipediaとかその他色々検索してみると、やっぱり監督が村上春樹を読んでいて、しかもファンだと言うことです。
(wikipediaより)
村上春樹に強い影響を受けていると公言している。特に『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』を思い入れのある作品として挙げている。

いやこの人、それより先にノルウェイ読んでるでしょう、と思ったら、それも既にWebには書いてあった。

(The Asahishinbun GLOBEより http://globe.asahi.com/feature/side/2016101300002.html
新海がかつてテレビに出演した際に、「僕は村上春樹さんが凄く好きで、大学時代から好きだったんですけど、やっぱり一番最初に読んだのが『ノルウェイの森』で」「作品にも言葉遣いもすごく影響が出ちゃってますし、(好きな作家を)一人挙げるとしたら村上さんですね」などと発言しているのを見ても、そののめり込みぶりは伝わってくる。

で、何が言いたいかというと、「なぜ『君の名は。』はあのエンディングなのか」ということで、思いあたることがある。
それは、やっぱり「ノルウェイの森」で、直子にあのような死に方をさせてしまったことに、非常に多くの人がショックを受けていて、あれ以降、色々な人が「その上書き版」を試みているのではないかということ。それは、村上春樹本人も含めて。
村上春樹でいうと長編はだいたいそう感じる。「国境の南、大洋の西」「スプートニクの恋人」「海辺のカフカ」「1Q84」「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」で、それぞれ何らかの形で「再会する。あるいは再会して、何かをすっと引き継ぐとか、後始末をして、別れる場合はその後で別れる」という終わり方をしているように思う。
「ノルウェイの森」の直子があのような形で死んでしまったショックは大きかった訳です。それが呪いとなっているようにさえ思う。

考えすぎでしょうか。