映画版ノルウェイの森を、Blu-rayで観た。
それは一昨日書いた。2日過ぎた訳だ。ディスクは(レンタルだったので)もう返送した。
それで、2日過ぎてみてからの感想ということになるが、この作品の、後立ちを感じている。
後立ちというのは香水の用語で、香水をつけてから2時間くらい経過して、主立った香りが揮発してから、その人の体の香りと合わせて、主立った香りとは異なる香りを漂わせるものをいう。(ちょっとググってみた。参考→http://g-kousui.holyjp.net/kousui02.html)
ネットで検索して見ると、まあ、色々感想というか意見はあるようだけれど、私には、心に一筋の引っ掻き傷を残して行った。それが微かに痛い。この傷は治らない方が、治さない方が、いいような気がする。
緑がちょっとイメージと違うとか、レイコさんとワタナベとの関係をもう少し描いて欲しかったとか(特に、最後に「直子さんのお葬式」のシーンは、少しでもいいから入れて欲しかったなと思う)、重箱の隅を突つけばまあ色々ないこともないけれど、直子の苦しみは重みを持って伝わって来たし(それを演じた菊池凛子さんは凄いと思う)、映像は美しかった。ワタナベの「ああそうじゃないだろう!キミぃ!」と(観る人をして)言わせたくなる感覚も、再現されていたと思う。その美しさや重みまどろこしさから来る(のだと思う)切なさは、原作の小説を読んだ時の印象に、不思議にも通じるものがあった。
それで、一昨日から思っていることが1つあって、これからは、ひなや朔ぴょん(朔ぴょんは猫だけれど)を、もっともっと大切にして生きて行こうというこということだ。
今日はひなの頭をいっぱい、くりくりした。くりくりとはは、まるく撫で子すること。
今日も朔ぴょんをいっぱい撫でた。毛が抜けた。生え変わる季節なのだろう。
朔はうっとりした顔をして、お腹を見せた。
大切に生きて行こうと思う。