個人的興味から観た1984年


カテゴリー: テキスト日記 | 投稿日: | 投稿者:

国鉄103系通勤型電車。1963年に登場したこの経済性重視の通勤電車は、その後21年にわたって基本的な設計をおおむね踏襲したまま製造され続け、それは1984年まで続いた。
国鉄新幹線0系電車。1964年の東海道新幹線開業時に登場した「夢の超特急」は、その後基本的な設計をおおむね踏襲したまま22年にわたって製造され続け、それは1986年の100系登場まで続いた。

日本社会に横たわる「ムード」という、小説「1984年」とはおそらく関係ないであろう観点からみると、1940年代から1984年までの間に、オイルショックを挟む10年の停滞があったように思う。
とすると、1940年代当時に「1984年に来る」と考えられていた未来社会は、実際には1994年相当にずれ込んで到来した・・・いやちょっとまて。日本の停滞はそれだけじゃない。1990年から2005年頃まで続いた「失われた15年」があるじゃないか。
とすると、1940年代当時に「1984年に来るべき未来社会」は、合計25年の停滞による補正を加味すると、この、今現在、すなわち「2009年」が、「かつて考えられた1984年の実態」なのではないか?

今、小説「1984年」を読む前に、これを書いている。
後で穴があったら入りたいような気持ちになるかもしれないけれど、まあいいや。