湯河原に路面電車を-その2


カテゴリー: テキスト日記鉄道 | 投稿日: | 投稿者:

一つ前の記事に「湯河原に路面電車を」というネタを書いた。儲ける意思ゼロの、「駅前50階段から、らぁ麺屋飯田商店前」までの800m、というプランだ(プランと言えるのだろうか?)。
その経路設定の理由に「駅前に乗り入れると、ホテル城山の前の急勾配が登れなくなる」ということがあった。

で、ふと、では「鉄道で世界一急な勾配は、どのくらいか?」ということを考えてみた。

日本国内では、路面電車ではかつて東武日光市内線に60‰(6%)という勾配があった。100m進むと6m登る。路面電車でなければ、廃止になったJR信越本線の碓井峠が66.7‰。
でも66.7‰というのは碓井峠だけの特権ではない。実はもう一箇所、かつて京阪京津線にも66.7‰があり、ここを路面電車規格の車両が走っていた。
日本の鉄道における最急勾配は大井川鉄道井川線の90‰だが、ここはアプト式になっている。線路の間に櫛形の「ラックレール」を設置し、車両側の歯車を噛み合わせて走るというもので、急勾配に強い。ただ、大井川鉄道の90‰というのは、どうしてもアプト式でなければ越えられなかった訳ではないという話を、どこかで聞いた。
第二位は箱根登山鉄道の80‰で、これはアプト式ではない。道路標識の感覚で表現すると「8%の勾配」ということになって、まあ、道路には10%とかよくある訳ですけれど、まあ、かなりの急坂ではある。逆に言えば、鉄のレールと鉄の車輪といういかにも滑りやすい素材でありながら、8%までは何とか越えられるということだろう。

で、世界一。世界一の急勾配、それも、アプト式やケーブルカーではない、普通鉄道の最急勾配は、どこの、何‰なのか?教えて!Google先生・・・という訳で、ちょっと検索してみた。
そうしたら、何と、ポルトガルのリスボンに「135‰」、13.5%という、とてつもない急勾配の、しかも「路面電車」が走っているという。
http://his-germany.de/jp/euro_eisenbahn38.htm

写真を見た感じでは、これならホテル城山の前の坂も、何とか「ラックレールなし」で登れそうではないか?

そこで、前の記事に書いた「あまりにも誰も乗りそうにない」路線をちょっと改めて、次のような路線を考えてみた。

「エスポット前→ヤオハン前→ガキ大将前→ホテル城山前→湯河原駅改札前→小田原百貨店前→味の大西前→五所神社前→小学校前→ニューウェルシティ前→落合橋」というルートはどうだろう?

飯島意匠の前を通らなくなるのは残念だし、いくつか急カーブが出来そうなので、場合に寄ってはカーブの道幅を広げるために立ち退きなども必要になるかもしれない。
でも、そこそこお客さんに乗ってもらって年間5000万円くらいの赤字に抑えられれば、神奈川県とか湯河原町とかから、少しは補助金も引き出せるのではないだろうか?ホテル城山前の勾配が何‰あるのかわからないけれど、少なくとも路面電車部門では「日本再急勾配」は狙えそうな気がするし、このルートなら観光需要もある程度見込める。何より「路面電車のある温泉」っていいじゃないですか!

あー、100億円くらい、ちゅるっと誰か寄付してくれないかなあ・・・